ざっくり分かるプレスブレーキ
1.プレスブレーキとは
- 「曲がったことは大嫌い。でも鉄板は曲げたい」そんな人のためのマシンです。
もちろん、鉄だけではなくステンレスやアルミも曲げ加工ができます。ベンダーやベンディングマシンと呼ばれることもあり、人によっては単に曲げ機!と呼ぶ方もいます。基本的な構成は本体と上下にセットする金型、位置決め装置です。 以下でざっくり見ていきましょう。
2.プレスブレーキの種類
- 構造上の違いとして、①メカ式、②油圧式、③サーボモーター+ボールスクリュー式、④サーボ制御油圧式などがあります。
歴史的には加工速度の調整がしやすい油圧式が主流になり、メカ式の機械は少数派となりました。
さらに近年では精度の向上を目指して、サーボモーターとボールねじでラムを動かすタイプ(=サーボ式)や、油圧ポンプをサーボモーターで制御するタイプ(=ハイブリッド式)も登場しました。
また、もう一つ大きな違いとして位置決め装置の種類を挙げることができます。
最新機種の場合は、基本的にNC制御による位置決めが行われます(NCによって制御されているのは位置決めだけではありませんが、詳しくはまたの機会に)。それだけではなく、事務所でプログラムしたデータを各加工機とリンクできるネットワークシステムもあります。さらには、今後はデータサーバー上で加工機の状態や生産管理システムを運用するIoTを駆使するマシンも増えてくるでしょう。
ただ、一方で「そんなややこしいこと言わんといて・・・」という方のために、バックゲージの寸法だけを調整するオートバックゲージ仕様のものや、手動バックゲージという漢気溢れるモデルもあります。 - 導入事例①→プレスブレーキ、コーナーシャーを導入されたお客様
3.プレスブレーキ選定のポイント
①加圧トン数と加工長さ
機械が持つ最大加圧力と加工テーブル長です。加工予定の材料の①素材②厚み③長さ④金型V幅により必要な加圧トン数が決まります。最も大切な選定ポイントです。
②位置決め装置
■NC制御タイプ:製品ごとに工程を管理されたい方や、製品形状を入力すると自動演算で寸法を計算してくれる機能がほしい!曲げ順序を教えてくれたり、金型段取りも指示してほしい!という方向け。ただ、一口にNC機能といっても様々なタイプがあるので、詳しくは担当者とご相談ください。
■オートバックゲージ:任意の数値をテンキーで入力するとバックゲージがその数値のところまで動くタイプ。アナログタイプの最高峰。
■電動バックゲージ:ボタンを押している間中バックゲージが移動するタイプ。カウンターを見ながら丁度良いところでボタンを離し、最後にインチングで微調整するタイプ。昭和の残滓。
■手動バックゲージ:ハンドルを回してバックゲージを移動させるタイプ。そういう時代もありました。
■バックゲージなし:材料に罫書きして目視曲げするしかないですね。
導入事例②→バンドソー、プレスブレーキ、コーナーシャーを導入されたお客様
4.プレスブレーキ金型あれこれ
基本的には加工形状に合わせて形状を選びます。忘れがちですが、耐圧の確認も忘れずに。 メーカーによっては互換性がないものもありますので、お使いになる機械にあった金型をお選びください。
また、ワンタッチ式、標準式、自動クランプ式(モジュラー金型、スマートクランプ等メーカーによって呼び方は違います)で、それぞれクランプ部の形状が違いますのでご注意ください。
5.プレスブレーキ導入の流れ
- ①必要加圧力と加工長さから機種を選定してください。必要加圧力がわからない場合は弊社担当者とご相談ください。
②一次側の工事条件をご確認ください。基本的には電源工事ですが、機種によってはエアー配管が必要です。また、一部大型の機種ですと基礎工事が必要な場合がございます。
③金型をお選び下さい。弊社では、新品・中古ともにご案内することができます。
④お引渡しは弊社マシンセンターでの置き場渡しから、納入・据付・試運転まで幅広く対応致します。お気軽にご相談ください。